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消費者金融とはホントはどんなもの?その興味深い歴史を振り返る

すっかり私たちの生活に定着した消費者金融、実際に利用経験がある人も少なくないはずです。安全で手軽に借入できる消費者金融を救世主と感じる人もいるようですが、消費者金融がこのように健全な経営を行うようになるまでには長い歴史があります。

昭和世代の人に聞くとわかると思いますが、消費者金融はかつては恐れられた存在でした。当時はとてつもない高金利で貸付を行い、返済できないと強面の男性が取り立てにくるという構図が出来上がっていました。

しかし、借金地獄に陥る人が増加し、事態を重く見た行政によって新たに貸金業に関する法律が制定されていきます。新たな法律によって私たちは借り過ぎを防ぎ、安全に借入ができるようになったのです。

消費者金融の歴史は実に長く壮絶です。消費者金融の歴史を顧みることで日本経済の移り変わりさえも知ることができます。今の若者たちにはあまり関係のないことかもしれませんが、消費者金融の歴史は大変興味深いです。

豆知識として知っていて決して損のないものだと言えるでしょう。

消費者金融の始まりは60年代!バブル崩壊で最盛期へ

個人への融資は昭和初期にすでに現在の大手銀行の前身となる銀行で始まっていたと言われています。しかし、個人向け融資とは言っても一部のお金持ちを対象とした融資に限られ、融資条件も厳しいものでした。

戦後の高度成長期の中で一般市民向けに少額の融資を始めたのが消費者金融の始まりです。

消費者金融は60年代ごろに大阪で始まったと言われています。

当時は街の繁華街に事務所を構えていたため街金などとも呼ばれていました。

当時の消費者金融の利用者の多くはサラリーマンでした。生涯安定した収入を約束されていたサラリーマンはその肩書だけでお金を借りることができたとも言われています。戦後、日本の成長は目覚ましいものでした。

やがて80年代に入り日本はバブル期を迎えます。そしてバブル崩壊とともに消費者金融が繁栄することになります。

バブル崩壊によって経済的に困窮した人々が増え、消費者金融のニーズが高まります。

なぜ消費者金融はこんなにも繁栄したのか?

消費者金融がなぜこんなにも繁栄したのか。やはりその原因はバブルの崩壊に他なりません。バブル崩壊によってお金に困る人が増えますが、銀行はこの時点ではまだ個人向けの融資よりも大口の融資ばかりに力を注いでいました。

消費者金融の繁栄は個人ができるだけ手軽にお金を借りたいというニーズに消費者金融がマッチしたものと言えます。また当時の消費者金融の商法は健全とは言えず、強引な取り立てなどで多大の利益を得ることに成功しています。

当時は金利や借入額に制限はありませんでした。金利が50%を超えることもざらであっという間に借金は膨らんでいきます。また返済能力がない人に強引にお金を貸すことさえありました。そして返済ができないと暴力による取り立てを行うなど、当時の様子を描いた雑誌記事などを読むと悲惨な状況が伝わってきます。

その後、銀行やカード会社が個人融資に参入するようになったことで大手消費者金融の経営は少しづつ改善されていったのですが一方で悪徳業者も増え続けます。

高金利と強引な取り立てによって消費者金融は膨大な利益を得ることになりますが、そんな時代は長くは続きません。

法律の整備によって業界が縮小!生き残りのために銀行傘下へ

消費者金融の勢力はそう長くは続きません。

悪徳な経営を抑制するために法律の改正が進みます。一つは金利を制限するための貸金業法です。その昔は50%以上あった金利も徐々に下げられ、最終的には現在の20%の定められました。現在では金利上限20%を超えて貸付を行うことはできません。

そして、もう一つの法律が総量規制です。

総量規制とは収入の1/3までしか借入できないという法律です。

総量規制によって身分不相応な借入ができなくなり、返済に行き詰まる人が減りました。

この2つの法律によって消費者金融は以前のような利益を得ることができなくなり、中堅の会社は経営難に陥ります。この時期多くの会社が倒産に追い込まれましたが、一方で大手消費者金融は大手銀行と提携したり傘下に入ることで経営を立て直していきます。

過払い金請求による負担増

消費者金融の経営が傾いたもう一つの理由は過払い金請求が増えたことがあります。

過払い金請求とは金利が引き下げられる前の金利で返済した場合に現在の金利に引き直し、払い過ぎた分を請求できるというものです。

大手消費者金融の中には過払い金請求だけで何億円にものぼるところもありました。中堅の会社に至っては過払い金請求によって倒産した会社は数知れません。

消費者金融のイメージアップ戦略!便利で手軽な存在へ

悪徳業者の増加ですっかりダークなイメージが定着してしまった消費者金融ですが、1990年以降大手消費者金融によるイメージアップ戦略が始まります。

まず今までのサラ金という呼称を消費者金融に変更します。

さらに最近ではカードローンやキャッシングなどという横文字でも呼ばれるようになり、借金という後ろめたい気持ちを持たずに気軽にお金を借りることができるようになってきました。

その他にも有名人やかわいらしい動物を使ったCMでかつての怖いイメージから親しみやすさや手軽さをアピールしていきます。現在までに多数のCMが作られましたが、いずれも印象深いものばかりです。

その他にもサービスを充実させることでより多く顧客を引き付けます。無人契約機の登場は当時話題になりました。

無人契約機によって借入しやすくなったことで若者や女性の利用者も増えていきます。

その後も提携ATMの数が増えたり、インターネットによる申込ができるようになったりとサービスが向上し、より使い勝手がよくなっていきます。

現在の消費者金融はここまで進化した!

現在の消費者金融はサービス、手軽さ、スピード、すべてを兼ね備えた優秀な借入先です。以前は危険と思われていましたが、今は法律によって厳しく管理されていますので返済に行き詰まって精神的に追い詰められるということも少なくなりました。

もちろんお金を借りるわけですから借り過ぎたり、きちんと毎月返済しなければ当然トラブルになります。最悪自己破産ということになり、信用を失い、日常生活に不自由を強いられることになります。

しかし、ルールを守ってお金を借りていれば、消費者金融は快適に利用することができます。ダークなイメージだった消費者金融がどのように進化したのか、多くの人に受け入れられるようになった理由をみてみましょう。

  • インターネット申込ができる
  • 即日融資が受けられる
  • WEB完結ができる
  • インターネットでアクセスできる会員サービスがある
  • 無人契約機がある
  • 増額ができる
  • 提携ATM数が多い

今まで消費者金融に対し不安を感じていた人も実際に利用してみると悪くないなと感じるのはこのような利用者の立場に立ったサービス多いからです。今後もより便利に進化を続けるのでしょうね。

消費者金融の歴史を振り返ると日本経済の移り変わりがわかる!

消費者金融が60年代に大阪で発祥してから、現在のような安全な存在に進化するまで実に様々な出来事がありました。発祥当時はなんの規制も法律もなく、高金利と強引な取り立てで成長していった消費者金融。

さらにバブル崩壊という追い風にのって勢力を拡大し、業界自体が膨大な利益を得ることになります。しかし、悪質な経営が問題視され、やがて法律によって金利や限度額が制限されるようになります。経営が破たんした中堅の会社は姿を消すことになります。

一方で大手消費者金融は銀行を手を組んで生き残り、また呼称を変え、CMや広告に力を入れるのなどイメージアップを図ります。サービスや利便性も高まり、安全で手軽に利用できる現在の消費者金融が出来上がるのです。

戦後に日本の復興の様子や日本中が潤ったバブル期、バブル崩壊とともに訪れた経済の混乱など、消費者金融はその時々の日本の風景を想像させてくれます。実際に今の生活とは関係のない話かもしれませんが、消費者金融を利用する際にその歴史や背景を知っているとおもしろいですよ。

【参考記事】
消費者金融はかつて怖い存在だった!ヤクザによる取り立ても!

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