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消費者金融はかつて怖い存在だった!ヤクザによる取り立ても!

現在では消費者金融は安全で手軽になり、利用者数も増加傾向にありますが、昭和世代の人々の中にはいまだに消費者金融は怖い、危険というイメージを持っている人も少なくありません。

消費者金融は確かにかつてはむちゃくちゃな高金利で貸付を行い、暴力や恐喝による取り立てを行っていました。当時を知る人の話を聞くとぞっとするようなものもあります。消費者金融の歴史を紐解いてみると、消費者金融がどのように進化、発展してきたのかがわかります。

返済に困った人々が追い詰められて自殺や夜逃をするなど、社会問題にもなりました。事態を重く見た行政は貸金業者を対象とした法律を制定します。

またダークなイメージを払拭するために消様々な対策を行い、現在のような健全な経営ができるようになったのです。現在消費者金融を利用している人、また今後借入を考えている人は消費者金融の歴史について知っておいて損はないと思いますよ。

消費者金融の発祥は60年代!サラ金地獄なんていう言葉も!

1920年代から銀行による小口融資はあったと言われていますが、相当の資産を持つ人のみを対象としていて誰でも手軽に借入できる存在ではありませんでした。使用者の制限、担保や保証人が必要、使用目的の制限などがあり、現在の銀行カードローンと比べても条件の厳しい融資でした。

一般向けの融資としては、現在の消費者金融は高度成長期にあたる60年代に大阪で発祥したと言われています。

消費者金融の事務所の多くが街の繁華街にあったため街金と、利用者の大半がサラリーマンだったためサラ金とも呼ばれるようになります。

当時は将来が約束されたサラリーマンは花形職業だったため、サラリーマンという肩書だけでお金を借りることができました。1970年代は利用者のほとんどがサラリーマンでしたが1980年代になると女性や自営業者などの利用が増えます。

その背景には消費者金融を女性でも利用しやすい環境が整えられたことが挙げられます。

夜逃や自殺も!消費者金融イコールヤクザはホント!?

消費者金融が社会問題化したのは1970年代から1980年代と言われています。バブルの崩壊とともに経済的に困窮する家庭が増え、消費者金融を利用する人が一気に増加します。

消費者金融の中には店舗数を増やしたり、いつでも申込が可能な無人契約機を設置する会社が増え、アクセスしやすくなったことが拡大の要因と言えます。

女性へのサービスを強化したり、株式公開を果たすなど大手消費者金融は成長を続けます。
2000年以降には信用会社が設立され個人の金融情報の管理が始まります。与信の厳格化によって大手消費者金融は健全な経営が確立されていきますが、一方で中堅の消費者金融は業績が悪化していきます。

中堅の会社の多くが経営不振による倒産に追い込まれたり、大手に買収されたりします。この時期闇金と呼ばれる違法な貸金業者が増加します。その背景には経済的に困窮して正規の会社で借入できない人や、携帯電話の普及により連絡が取りやすくなったことが挙げられます。

ヤクザによる強引な取り立てが横行

信用情報の開示はそもそも多重債務を防止するための対策でしたが、業者の中にはすでに借入があり返済に苦しんでいる人にさらに借金を勧めるなどの悪徳な営業を繰り返しているものもいました。無計画な借入によって返済に行き詰まる人が増加し、そのような人々に対する無理な取り立てが社会問題となります。

また貸金業がヤクザのサイドビジネスになっていた時代もあり、暴力、恐喝による取り立ても横行していました。

実際に行われた取り立て方法をいくつか挙げてみます。

  • 家に無理やりあがりこむ
  • 会社へ押しかける
  • 家族や親せきに代わりに取り立てを行う
  • 家族に危害を加えると脅す
  • 家などに張り紙を貼る
  • 自宅や会社に一日に何度も催促の電話をかける
  • 夜中や早朝に取り立てを行う
  • 騒音を立てる
  • 第三者に借金のことを知らせる

いずれも現在の法律では違法な行為ばかりです。しかし、当時は取り立てに関する規制はありませんでしたから債務者はただ怯えて暮らすしかなかったのです。

暴力団がからんだ違法な業者からの借入の場合には自己破産さえも許されなかったため、自殺や夜逃に追い込まれる人もいました。借金のために自殺した人は数知れません。

金利とグレーゾーン問題

消費者金融が怖いと言われていたのはその金利の高さにもあります。現在では正規の会社であれば金利20%を超えることはありませんが、金利の上限が制限されるまでは大手会社でさえも50%以上の高金利で貸付が行われていました。

2003年には自己破産者数がピークとなり、金利は徐々に引き下げられていきます。利息制限法では金利の上限が20%だったのに対し、出資法では上限が29.2%だったためその金利の差を利用して貸付を行う業者もいました。これをグレーゾーン金利と言います。

しかし、2006年に法律が改正されてからは出資法の金利の上限が20%となり、グレーゾーン金利が廃止されました。また法律が改正される以前の払い過ぎた金利を取り戻せる過払い金請求が可能となりました。

過払い金請求とは法律改正以前に借入した分を現在の金利に引き直し、払い過ぎた分の返還を求めることができる処置です。

過払い金請求には期限がありますので早めの手続きが大事です。

【こちらの記事も参考にどうぞ!】
グレーゾーン金利は違法!?消費者金融に関する法律を徹底検証!

イメージアップとサービスの向上!銀行と提携する会社も

バブル崩壊後生き残った大手消費者金融はダークなイメージを払拭しようとして最初にしたことはまず呼称をサラ金から消費者金融に変えることです。サラ金イコール危険というイメージがすっかり定着してしまっていたのでまずはイメージアップを図らなければなりません。

CMで好感度アップ

次にはコマーシャルに動物や人気タレントを起用することでクリーンで親しみやすい印象を与えることに成功します。チワワや人気女性タレントが出演していたり、宇宙人が出てくるコミカルなCMが印象に残っています。

充実したサービス

大手消費者金融では銀行にもひけをとらないサービスが開始されます。

インターネット申込をはじめとする各種手続きがWEB上でできるようになり、また即日融資を実施することで早急にお金が必要な人のニーズに応えます。

担保や保証人が不要

従来お金を借りる際には絶対に必要だった担保や保証人が不要となったことで手軽に借入できるようになりました。現在では限度額が一定の金額以下であれば収入証明書類は不要です。本人確認書類のみで借入できるので必要なときにすぐ申込をすることができます。

銀行と提携することで信用力アップ

大手消費者金融の多くが大手銀行と提携、または傘下に入っています。

バックに銀行がついていることで潤沢な資金を有するだけではなく、人々の信頼を得ることができます。

以上のように大手消費者金融はイメージアップとサービス向上を目指し企業努力を続けます。しかし、一方で信用情報が厳格化されたことで借入先に困る多重債務者なども出てきます。正規の会社で借入できない人の中には闇金に手を出してしまう人もいました。

今も昔も闇金業者は存在する

法律が制定される以前はヤクザの副業として貸金業が営まれていることもありましたが、現在の闇金は直接ヤクザが関係しているわけではありません。闇金とは貸金業登録されていない会社、違法な金利で貸付を行ってる会社のことを指します。

闇金はスポーツ新聞やインターネット上で「審査なし」「ブラックOK」などと宣伝しています。正規の会社であれば審査なしということはまずありませんが、正規の会社で借入できない人の中には闇金とわかっていてお金を借りてしまう人がいます。

一度闇金から借入すると次々と別の闇金から連絡があり無理やり貸付が行われるなどトラブルになることが多いので、法律事務所やNPO法人などに相談することをおすすめします。

イメージ戦略と健全な経営で消費者金融は拡大を続ける!

かつて消費者金融がこわいと思われていた頃の実態が見えてきた気がしますがいかがでしょうか。現在は消費者金融はすっかり危険なイメージを払しょくし、手軽でスピーディにお金が借りれる場所として重宝されていると思います。

もちろん返済が遅れたり、滞ったりすればトラブルとなりますが、きちんとルールを守って利用していれば何の問題もありません。万が一、返済が厳しくなったとしてもきちんと事情を話して相談すれば返済計画の見直しを提案してくれることもあります。

消費者金融といえば強面のお兄さんたちが取り立てに来ると思われがちですが、現在ではヤクザが直接関係しているとは限りません。ただし、今も昔も悪徳業者、違法業者は存在しますのでそのような業者とは関わらないことが大事です。

消費者金融が怖い存在から信頼できる借入先へと変貌を遂げる歴史はおもしろいですね。現在消費者金融を利用している人もこれから利用しようとしている人も賢く借入して、ちょっとした贅沢を楽しみましょう。

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